ノルウェー体育科学大学が主導した新しい研究では、1日わずか5分だけでも、中強度の運動を増やすと早期死亡のリスクが大きく減少することが示された。
今回の分析では、アメリカ、ノルウェー、スウェーデンで行われた7つの研究のデータを統合し調査した。対象となったのは13万5000人以上の成人で、平均年齢は64歳、男女比はおよそ6対4だった。データには活動量計などの機器で測定された身体活動量や座位時間が含まれ、追跡期間の平均は8年に及んだ。これまでの研究では、早期死亡を減らすには一定の運動目標を達成する必要があるという前提に基づくものが多く、わずかに運動量を増やした場合の影響は十分に調べられてこなかった。そこで今回、研究チームは日常的な中強度の運動を少し増やし、座って過ごす時間を減らした場合に防ぐことができる死亡リスクの割合を検証した。
運動量を増やした場合の影響を統計モデルで分析したところ、成人の大多数は1日に約17分の中強度の運動を行っているが、これを5分増やすだけで全死亡(あらゆる原因による死亡)リスクが約10%減少し、10分増やすと15%減少することが分かった。さらに、1日あたりの中強度の運動時間が平均2分にとどまる最も活動量の少ない成人では、5分増やすと全死亡リスクが約6%減少し、10分増やすと9%減少することが示された。座って過ごす時間を減らした場合についても分析を行ったところ、成人の大多数は1日に平均10時間を座って過ごしており、この時間を30分減らすだけで全死亡リスクが推計で約7%減少し、1時間減らすと約13%減少する可能性があることが分かった。さらに、1日に平均12時間座って過ごす最も活動量の少ない成人では、30分減らすことで全死亡リスクが約3%減少する可能性が示された。
この研究は介入などを行わずデータから関連性を分析する観察研究であるため、運動と寿命の延長に関連があることは示せるものの、運動量の増加が直接寿命を延ばすとは断定できないと、著者らは指摘している。それでも、参加者数が多く、運動量を追跡装置で計測したデータがあるため、この結果の信頼性は高いと述べる。
英ブルネル大学スポーツ・健康・運動科学科ダニエル・ベイリー准教授によると、中強度の運動とは、少し息が上がり体が温まる程度の活動であり、速歩きや家事、庭仕事といった日常の動作でも十分だという。座る時間を1日30分減らしたい場合も、家の中を歩く、ゆっくり散歩するといった軽い活動に置き換えられる。研究の筆頭著者であるノルウェー体育科学大学のウルフ・エケルンド教授は、歩くことは日々の活動量を無理なく増やすのに適した方法だと言う。
そのほかに勧められる活動として、次のような例を挙げている。
「運動を1日5分増やすことから始めるだけでも十分効果があり、現状のままより確実に良い結果につながる。わずかな運動でも意味があるのです」と、米ウエストバージニア大学公衆衛生学部ベサニー・バロン・ギブス教授は述べている。
出典
HIDEMI
ヨガ講師 /ヨガ翻訳・通訳者色、音、言葉が好き。同志社大学国文学科在学中は日本語学を学び、中学生の頃から独自に英語の学びを深める。サロンモデルをしながら、ジュエリーブランド、コスメブランド勤務を経て、2015年よりヨガの指導を始める。外国人講師のWSやTTの通訳、テキスト翻訳等、ヨガ関係の通訳/翻訳業も行う。
2026-02-04T10:24:28Z