【ニューヨークからお届けします】
アメリカCDC疾病対策予防センターは、1日1万歩歩くことを推奨しています。日本でもウォーキング1万歩の目標で頑張っている方は少なくないでしょう。ところが今、「1日2600歩で健康に十分メリットがある」という最新の調査結果が話題になっています。
この調査は心臓専門誌「ジャーナル・オヴ・ジ・アメリカン・カレッジ・オヴ・カーディオロジー」に掲載されたものです。
調査では、これまで行われた12の研究から、合計11万人分の歩数データを分析。その結果、1日に2517歩歩くだけで全死因死亡リスクが8%下がり、2735歩で心血管疾患リスクが11%低下することがわかりました。
もちろん歩けば歩いただけ、健康へのメリットは増大。1日8763歩で全死因死亡リスクは60%減少、7126歩で心血管疾患のリスクが51%減少しました。しかしそれ以上歩数が増えても、この2つの数値には変化はなかったといいます。
調査を行ったオランダ・ラドバウド大学医療センターのイースボーゲル准教授は「今1万歩歩いているなら、あえて減らす必要はない」とコメント。なぜなら歩数が増えれば、生活の質の向上、メンタルへの良い影響、筋肉量の維持などのメリットが期待できるからです。
逆に、なかなか歩数が増えないことを気にしている人は、毎日少しずつでも増やしていくことが重要としています。
今年初めにヨーロッパの別の心臓専門誌に発表された分析調査では、1日に1000歩増やすだけで全死因死亡リスクが15%減少し、500歩でも心血管疾患死亡リスクが7%減少することがわかっています。
多くの人にとっては、毎日1万歩のウォーキングを目指すより、小さな変化を優先する方が現実的かもしれません。
(シェリーめぐみ/ジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家)
2023-11-19T00:50:34Z dg43tfdfdgfd