カルシウムは、気をつけていないと不足しやすい栄養素です。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では推奨量が示されていますが、令和5年の国民健康・栄養調査を見ると、日々の食事の中で十分にとれているとは言いにくい状況です。つまり、牛乳を飲むかどうかにかかわらず、意識しないと不足しやすい栄養素ということです。
だからこそ、牛乳以外にもどんな食品がカルシウム源になるのかを知っておくことが大切です。
小魚
まず取り入れやすいのが、骨ごと食べる小魚です。しらす干しや桜えびのような食品は、少量でもカルシウムを上乗せしやすいのが魅力です。
朝ごはんのごはんにしらすをのせる、卵焼きに混ぜる、冷ややっこに添えるだけでも取り入れやすくなります。毎日たくさん食べる必要はなく、「少し足す」を続けやすいのが小魚のよいところです。
大豆製品
次に使いやすいのが大豆製品。木綿豆腐や絹豆腐は、味噌汁や冷ややっこ、炒め物、和え物など幅広く使えます。納豆や厚揚げも毎日の食卓に取り入れやすく、続けやすい食品です。
青菜や海藻
野菜では、小松菜のような青菜もカルシウム補給に役立ちます。さらに、ひじきやわかめなどの海藻を副菜や汁物に加えると、食卓全体でカルシウムを補いやすくなります。
チーズやヨーグルト
牛乳は苦手でも、チーズやヨーグルトなら取り入れやすいという方もいます。朝食にヨーグルトを添える、間食にチーズを取り入れるなど、少量でカルシウムを補えるのも魅力です。
これらの食材を少しずつ組み合わせることで、カルシウムだけでなく、ほかの栄養素もあわせてとりやすくなります。
ひとつの食品に頼るのではなく、いくつかの食品を無理なく重ねていくことが、続けやすい補い方です。
カルシウムは、摂るだけでなく使われやすくする工夫も大切です。ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける栄養素として知られており、魚やきのこ類、卵などに多く含まれます。しらすや桜えびを卵焼きに混ぜる、青菜や豆腐の味噌汁にきのこを入れるなど、カルシウムを含む食品にビタミンDを含む食品を組み合わせることを意識してみましょう。
カルシウムは不足しやすい栄養素です。小魚や大豆製品、青菜や海藻、チーズやヨーグルトなど、取り入れやすい食品を毎日の食事に少しずつ重ねていくことが、無理なく続けるコツです。
牛乳が苦手でも、食卓の組み合わせを工夫することで、カルシウムは補いやすくなります。毎日の食事の中で、できることから取り入れてみてください。
【参考文献】
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査報告」
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年版」
農林水産省「みんなの食育」
國吉容梨子
管理栄養士。病院、保育園、行政での勤務を通して現場経験を重ねる中で、忙しさの中で自分の健康や心の余裕が後回しになっていることに気づき、働き方を見直すように。自分自身の暮らしも大切にしながら、誰かの役に立てる形を探し、現在はフリーランスとして活動中。3児の母としての実生活での気づきを活かしながら、特定保健指導や乳幼児健診での栄養相談、商品監修、コラム執筆など幅広く行っている。暮らしに根ざした視点で、“ちょうどいい栄養”を提案している。小さな工夫で、体も心もラクになる。そんな栄養のヒントを届けている。
2026-04-04T21:09:08Z