「片付けが苦手」「物が捨てられない」と悩む人に。心の専門家が教える、物を捨てるコツ

目標を決める

まずは目標を決めます。引越しのために徹底的に断捨離をしたいのか、本棚の整理など特定のものを片づけたいのか、目標を定めます。そして、「徹底的に断捨離をする」等と大きな目標の場合は、物の整理を「衣類」「書籍」などテーマごとに分けたり、「寝室」「リビング」等エリア事に分けたり、小さなステップに分けて少しずつ進めていきましょう。小さなステップで進める事で、その都度達成感が沸くため、片付けを継続しやすくなります。「水曜日に〇〇、週末に〇〇をやる」等と具体的なスケジュールを立てる事も有効です。

捨てる物を決める

以下のポイントを押さえながら、不要なものを特定しましょう。

必要性の再評価

各アイテムがなぜ必要なのか、どれくらい頻繁に使用しているのかを考えます。実際に使っていないものは手放す覚悟を持ちましょう。

感情的なつながり

愛着が湧いている、思い出が詰まっている等、物と感情的なつながりがある場合、なかなか捨てられない場合があります。その場合は、写真を撮り、記録として残しておく事で物を手放せるかもしれません。

サポートを求める

身近な友達や家族に助けを求め、一緒に整理する事で作業が進めやすくなる場合があります。人がいる事でやる気が出たり、捨てるかどうか客観的な意見が得られます。

寄付やリサイクルする

不要なものを捨てるのではなく、寄付やリサイクルすると考えると手放しやすくなる場合があります。例えば、フリマアプリやリサイクルショップに持ち込み、物を売る事で、物の処分がより意義ある事に感じられるでしょう。

手放せないのは物に囲まれる安心感のため?

物を手放せない理由に「安心感」が影響している場合があります。身の回りに愛着のあるアイテムがあることで、心理的な安定感や快適さを感じることがあります。愛着がある物、良い思い出と関連した物が「目に見える」形で存在する事で、ポジティブ感情が想起されやすくなり、ストレス解消に繋がっているかもしれません。また、好きなアイテムや趣味に関連するものが身の回りにあると、自分のアイデンティティや興味が反映され、「自分らしさ」を感じる事で安心感や安定感につながります。一方で、私たちは「秩序」と「予測可能性」が安心に繋がります。物の配置が整理整頓されていると、秩序が生まれ、予測可能であると感じて安心しやすくなります。今の部屋が混沌としていて落ち着かないのなら、整理整頓することで新たな安心感が生まれる事でしょう。

物が捨てられない悩みは、発達障害と関連する?

「片付けや整理整頓が苦手だから発達障害ではないか?」と心配する人もいます。もちろん整理整頓が苦手なだけで発達障害と診断される事はなく、他の特性や困り事を踏まえて医療機関にて診断されます。発達障害の中には、注意力を保ち集中する事が苦手であったり、決断に時間がかかったりする特徴から、物を手放すことを難しくなることがあります。もし発達障害の特性から物が捨てられない場合は、物の整理をルーティンに組み込む、整理整頓の順序を決めてパターン化する、物を捨てる基準を明確化する事(例えば、洋服は1年間着なかった物は捨てる)が有効です。また、人のサポートを得ながら取り組む事がおすすめです。現在は片付けコンサルティング等のサービスがありますし、心理カウンセラーがカウンセリングの中で話し合いながらサポートしてくれる事もあります。自分に合った方法を見つけていきましょう。

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。

2024-07-08T12:10:33Z dg43tfdfdgfd