キュウリの約95%は水分です。冷蔵庫内は乾燥しているため、保存しているうちに水分が蒸発し、細胞内の水分が減少してしなしなになります。特にラップなどで保護せずむき出しのまま保存すると、数日でハリが失われてしまいます。
しなびたキュウリを氷水に浸けると、浸透圧の働きで細胞内に水分が入り込み、失われた水分が細胞内に満たされることで細胞壁が内側から押し上げられ、パリッとしたハリが戻るのです。また、氷水で冷やすことで細胞が引き締まると同時に、鮮度劣化に関わる酵素の活性を抑え、より鮮明な食感を引き出すことができます。
ボウルに氷水を用意し、しなびたキュウリを丸ごと浸けます。そのまま30分〜1時間ほど置くだけ。時間が経つにつれてキュウリがパリッとしてくるのがわかります。急いでいる場合は、両端を数ミリ切り落としてから浸けると、維管束(水の通り道)から直接水分が吸い上げられ、より短時間で効率よく水分が行き渡ります。
残念ながら、すべてのキュウリが復活するわけではありません。表面にぬめりがある、異臭がする、中がスカスカになっている、黄色く変色しているものは傷んでいるサインです。これらは復活させようとせず、処分しましょう。
キュウリは乾燥と低温に弱い野菜です。1本ずつキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存しましょう。ヘタを上にして立てて保存すると、さらに長持ちします。この方法なら1週間程度はシャキシャキのまま保存できます。
キュウリには余分な塩分を排出するカリウムや抗酸化作用のあるビタミンCが含まれ、むくみ解消や夏バテ対策、血圧管理に役立ちます。しなびたからといって捨ててしまうのはもったいないこと。氷水で復活させれば、栄養も瑞々しいおいしさもしっかり摂れます。食品ロス削減にもつながる、覚えておきたいテクニックを取り入れてみてください。
参考文献
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
農林水産省「野菜の保存方法」
記事監修/亘美玲
管理栄養士。病院栄養士として七年間勤務後、食品会社にて約十五年間、メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者を務める。自身の妊娠・出産、離乳食作りの経験をきっかけに母子栄養の研究を重ね、現在は産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座など幅広く活動している。
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
2026-04-06T11:39:04Z