男性にとって、男性ホルモンは“男性であること”の象徴とも言えるのではないでしょうか。この男性ホルモンが低下すると、心や体に様々な不調が起こることがあります。具体的には、筋力や骨が弱くなる、心の面では不安感が強まったり、行動力ややる気、性欲などが低下するなど、さまざまな症状が現れます。身体面では、以下のような症状が代表的です。
・筋力・体力が減る
・疲れやすくなる
・脂肪がつきやすくなる
・肌や髪が乾燥する
・自律神経の乱れ(急な発汗やほてり、めまい、動悸・息切れなど)
・頻尿
・朝立ちの消失
・勃起障害(ED)
精神面でもさまざまな症状が現れることがあります。
・うつ気分
・不安感
・イライラ
・不眠
・集中力の低下
・やる気の低下
・性欲の低下
急な発汗やほてりなど、自律神経の乱れによる症状は、女性の更年期症状というイメージがあるかもしれませんが、男性更年期でも同様の症状が現れることがあります。こうした症状によって、日常生活に支障を来すような場合は、放置せずに医療機関を受診することをおすすめします。泌尿器科やメンズヘルス外来、男性更年期外来などを受診するとよいでしょう。
医療機関を受診するほどではないにしても、何かしら男性ホルモン低下への対策があるとよいですよね。そこで今回は、テストステロン分泌を促すと言われている食品を5つ紹介します。
玉ねぎに含まれる「含硫アミノ酸」が男性ホルモンの分泌を促すという研究結果(*1)が発表されています。
効果的に含流アミノ酸を取り入れていくためには鮮度が大切です。切ってから長時間経ったものや、油で揚げたオニオンリング、バーベキューで焼きすぎた玉ねぎのように、熱を加えすぎたものはおすすめできません。スライスして生でサラダにしたり、加熱時間を短くして食感を楽しんだりなど、調理法を工夫してみてください。
*1 日清製粉グループ「日清ファルマ 世界で初めて含硫アミノ酸含有タマネギエキス摂取による男性更年期症状の改善効果を「ヒト試験」で確認~第 17 回日本抗加齢医学会総会で発表予定~ 」2017年5月8日 https://www.nisshin.com/uploads/170508.pdf
ラム肉に豊富に含まれているアルギニンやL-カルニチンという物質は、性機能の回復や男性ホルモンの増加をサポートしてくれます。
アルギニンは血管を広げて血流をよくすることで、EDの症状の改善につながると考えられています。また、L-カルニチンは男性ホルモンの分泌を増やす作用が期待できるほか、エネルギーを作り出して脂肪を燃焼させる働きもあります。そのため、お腹周りに内臓脂肪がたまって起こる「メタボリックシンドローム」の予防にもよいとされています。“メタボ”は、放置すると心筋梗塞や脳卒中など命に関わる病気の引き金となる危険があります。
長芋や自然薯といった山芋は粘り気が特徴です。この粘り気のある芋類には、DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)というホルモンの一種が含まれています。このDHEAは別名「若返りホルモン」とも言われており、男性ホルモン(テストステロン)や女性ホルモン(エストロゲン)を作るための材料になります。
レバーに含まれる亜鉛には男性ホルモンの増加をサポートしてくれる働きがあります。男性の場合、亜鉛が不足すると精子が減少したり、性欲減退などの症状が現れるとされています。亜鉛は、レバーのほかにもわかめ、大豆、牡蠣、うなぎ、カシューナッツなどにも含まれています。
ただし、亜鉛は摂りすぎてはいけません。過剰に摂取すると吐き気や食欲不振が起こるほか、長期的に見ると免疫力が下がってしまうともされています。厚生労働省によると、亜鉛の安全な上限値は成人で1日あたり40〜45mgとされています。参考までに、豚肉のレバー1人前(100g)で亜鉛が約6.9mg、生牡蠣1個で約2.1mg含まれていますので、普通に食事を食べる分には食べすぎるということはまずないでしょう。ただし、サプリメントなどは摂取量に十分気をつける必要があります。
バナナは、男性の心の不調を整えるという面でとてもおすすめの食材です。男性ホルモンが低下すると、うつうつとした気分ややる気の低下が起こりやすくなります。また、男性ホルモンが低下する原因そのものがストレスである場合も少なくありません。バナナに含まれるトリプトファンは、体内で別名「幸せホルモン」とも呼ばれる「セロトニン」に変化します。そのため、心の安定につながり、男性の心の不調も整えてくれると思われます。
トリプトファン自体はさまざまな食材に含まれているため、バランスよく食べていれば不足するということはまずありません。ただ、バナナには、トリプトファンの吸収を助けるビタミンB6や炭水化物がすべて含まれているうえ、手軽に摂取することができるため、とてもおすすめです。日頃の食事のデザートに追加する、どうしても朝食を食べる時間がないときにせめてバナナだけでも食べるのはどうでしょうか。
効果が期待できる食材の情報を入手すると、「そればっかり食べよう!」と思う人も少なくありませんが、それは絶対にやめてください。体への効果は研究段階であることも多く、もしサプリメント等で摂取する場合は過剰摂取や種類などに注意しなければなりません。摂取する場合は、かかりつけ医にまずは相談してみてください。今回紹介した食品を、ぜひバランスの取れた食事の中で工夫して取り入れるようにしてみてくださいね。
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永田京子
株式会社ウェルネスシアター代表、ちぇぶら更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ6万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期♡(青春出版社)」。
2026-08-05T10:54:12Z